ひざの痛みを何とかしたい!手術をする前にやるべきこと

病気

膝の痛み

「膝が傷むことってありますか?」

私は、たまにあります。ですが、たいていは大したことはありません。

しかし、私の母親はかなり膝が痛いようで長時間歩くことがつらいと言います。

原因は、変形性膝関節症。

母は、医者に通っていますが、薬では膝の痛みはなかなか治らないようです。

だから、母は膝の手術も考えたことがあります。でも今は運動をすることで、膝の痛みはだいぶ改善しているようです。

確かに膝が痛いと辛いので手術に頼りたくなることもあるかと思いますが、安易に手術に頼るのはおすすめしません。

まずは、膝の痛みを改善するために、できることはやったほうがいいんです。

膝の痛みの原因とは?

そもそも膝の痛みはどのような原因から生じるのでしょう。

それは、

1、変形性関節症
2、スポーツによる怪我や障害
3、関節リウマチ(免疫異常)
4、痛風、偽痛風

主なものは上記です。

膝に痛みがある時には、まずどのような原因で膝が痛いのか。これを知ることが大事です。

なぜなら、原因によって対処方法が異なるためです。

このように膝の痛みの原因は、いろいろありますが、その多くは1の変形性関節症です。

現在、患者数は、男性で860万人、女性で1670万人いるとされていて、50歳以上の二人に一人が変形性関節症または予備軍と言われるほど、ありふれた病気です。

変形性関節症の原因

最も患者数が多い変形性関節症はどのような病気なのか知ってますか?

変形性関節症は、膝を使うことで軟骨や半月板がすり減り、これらのかけらが散らばり、滑膜を刺激して炎症が起きます。さらにすり減ると関節が変形し、膝が動かしにくくなったり痛みが生じてしまうのです。重度になると骨と骨が直接ぶつかるようになり、さらに痛みはひどくなります。

変形性関節症の根本原因である軟骨や半月板がすり減りは、

・加齢
・肥満
・運動不足
・膝の酷使(農業、運送業、建設業)
・膝の怪我(スポーツなど)

により生じます。

ですので、変形性関節症を予防するためには、これらに気を付けることが大事です。

スポーツによる怪我や障害への対応

スポーツをやって膝が痛い場合は、すぐに運動を中止して整形外科などを受診します。

また、膝に熱があり腫れている場合はすぐに冷やします。

膝の痛みの程度によっては、薬の処方や手術で対応をします。

そして、手術後は、リハビリをすることで完治を目指すようにします。

関節リウマチへの対応

関節リウマチの場合、リウマチ科、内科、整形外科などを受診します。

基本的には関節リウマチ用の薬を使いますが、それでも痛みが治まらない場合は、手術をすることもあります。

痛風、偽痛風への対応

痛風も偽痛風も内科や整形外科などを受診します。

治療の基本は薬になります。

痛風の場合は、薬の他に生活習慣を改善することが大事になります。

変形性関節症の膝の痛みにはまず運動

変形性関節症の治療の基本の流れはこちらです。

1、病気への理解
2、運動と減量
3、薬や装具の使用
4、手術

膝が痛いからといっていきなり手術をすることはありません。

まずは、運動をしたり減量をします。それで膝の痛みが改善されなければ薬や装具の利用をします。

それでも、痛みが全くなくならないなら最後の手段として手術になります。

「運動でそんなに効果があるの?」

膝が痛いとこのように思ってしまったり、運動嫌いの人はなかなか運動しようとしません。

しかし、運動をすることでの痛みの軽減効果は、薬と同じぐらいあることが知られています。

薬と違い運動の場合は副作用がありません。ですので、薬を使う前にまずは運動をして膝の痛みを改善することが望ましいんです。

変形性関節症の改善のためにおすすめの運動は

・筋トレ
・ストレッチ
・有酸素運動(ウォーキング、自転車など)

です。

これらの運動は、膝に痛みが生じない程度にやります。

また、膝に強い痛みがる場合は、膝に負担がかかるような運動は避けないといけません。

運動の効果は1~3ヶ月ぐらいで出てきます。ですので、あきらめずに継続することが大切です。

変形性関節症のための薬と装具

薬と装具は変形性関節症を治すものではなく、サポートするためのものです。

ですので、根本的な治療のためには、運動や手術の方が有効です。

変形性関節症のための装具

・足底板(中敷き、O脚の改善効果がある)
・サポーター(布製、支柱付きなど)

足底板は、一人一人に対してオーダーメイドで作ってもらえます。

サポーターは、薬局、ホームセンター、病院などで入手可能です。

変形性関節症のための薬

・非ステロイド性消炎鎮痛剤(外用薬、飲み薬) *最も広く使われる
・アセトアミノフェン(副作用が数ない)
・COX-2阻害薬(新しい薬、副作用が少ない)
・オピオイド(強力な痛み止め、吐き気やふらつきなどの副作用あり)
・SNRI(抗うつ薬)(強力な痛み止め、痛みを和らげる神経を活性化)

変形性関節症のための手術

どうしても膝の痛みがよくならない時、最後の手段は手術です。

手術の種類

・関節鏡手術(軟骨や半月板の破片を取り除く)
・骨切り術(O脚の負担を軽くする)
・人工膝関節置換術(全置換、単顆型)

人工膝関節置換術の膝の手術をすると3週間ぐらいの入院が必要となります。

そして、手術をしたらリハビリが必要となります。また退院後も継続して運動することが大事になります。

まとめ

膝の痛みに悩まされるとつらいです。

しかし、まずは膝の痛みを改善するための方法を知り、自分の膝の痛みを改善するための最善の方法を選ぶ必要があります。

膝が痛い時、まずは病院で診てもらい原因を知り、その後、原因に対応した適切な治療を進めることで、痛みを改善することは可能です。

やってはいけないのは、無理をしたり自分だけの力で治そうとすることです。

現在は膝の痛みに対する治療技術はかなり進歩しています。

ですので、膝が痛くてそれが治らない場合、病院に行くこと。

これが最も大事なことです。

参考:NHK今日の健康